製法
土の準備・成形
素地となる土を用意するには、まず、土に含まれている小石などのあらい不純物を取り除かねばなりません。
さらに、水をくわえてかき混ぜながら溶かし、より細かな不純物をとり除き、精製します。
このように、水をくわえて粒子の細かい土をつくることを水簸(すいひ)と言います。
乾燥・焼成
焼成中にひびがはいったり割れたりするのを防ぐため、陶磁器は焼成前に空気乾燥させなくてはなりません。
素地が十分に乾燥し、通気性、柔軟性にとんでいれば、650~750°Cほどの低火度で焼成できます。これを素焼(すやき)と言います。簡単な土器は今でもこの方法でつくられます。
釉薬
釉薬は一種のガラスで、ガラスを組成している珪砂などの鉱物に、鉛、灰、ソーダ、錫(すず)などの融和剤をくわえて作られます。釉(うわぐすり)とも言います。
釉薬は焼成されると成分が溶けてガラス化し、陶磁器は吸水性がなくなり、表面が平滑になり、そして装飾されます。釉薬は焼成する前か、素焼をしたのちにかけられます。
装飾
陶磁器は、焼成の前後に装飾ができます。
素地が半乾燥して革のような固さのときには、貼付(はりつけ)やスタンプ、彫刻や線刻、透かし彫りなどの技法で文様がつけられます。